麻酔科医の仕事の内容や人手不足の実態、歴史の紹介です。麻酔科は、手術を受ける患者に対して、痛みを感じないための麻酔薬の投与を行います。また、手術開始から終了まで、呼吸、循環、代謝などの生命活動を管理するという役割を担っています。医療・介護情報メディア「リトリート」(編集部:大畑亮介)
主な仕事 |
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使命 |
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活動シーン |
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手術室での役割 | 麻酔科医の手術室の仕事は、手術の最初に麻酔を行うだけと思われがちだ。
しかし、麻酔科医の役割はもっと広い。 麻酔科医は手術中ずっと患者の一番近くに寄り添い、その生命活動を維持・管理する。 例えば、大量に出血したときは輸血をする。もっと派手に出血したときは「パンピング」といい、大きな注射器で患者の血液にひたすら血を押し込む。 |
手術で使う道具 |
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麻酔科の種類 |
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仕事の特徴 |
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麻酔科医の人数 | 日本全国で8000人 |
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日本は麻酔科医が少ない | 人口10万人あたりの麻酔科医数を見ると、日本は5人程度。これに対してアメリカは13人、ドイツは15人 |
人手不足 | 日本では麻酔科医の人手不足が社会問題になっている。 理由は「手術中の人命を預かる重責」「厳しい労働条件」など。 逆に言えば、麻酔科医は医療現場で引く手あまた。 |
フリー麻酔科医 | 都市部を中心に麻酔科医は争奪戦の様相。常勤の麻酔科医の労働負担が増える中、病院をやめて、個別に依頼に応じて出向く「フリー麻酔科医」が増えている。 |
不足の背景 |
麻酔科医の不足の根本的な要因は、医療の進歩に伴う手術数の増加。腹腔(ふくくう)鏡手術など患者の負担が少ない方法の多くは全身麻酔が必要で、時間も長くかかりやすい。 高齢者や持病のある患者の手術も増えている。医療事故が社会問題になり、安全が重視されるようになったことも麻酔科医の需要を高めた。 2003年度以降、高度な医療を行う病院の診療報酬が、診断名ごとの包括点数(定額払い)になった影響もある。手術と麻酔は包括点数に含まれず、件数に応じて請求できるため、手術件数が病院経営を左右しているという。 |
華佗 | 中国の三国時代、かの有名な「三国志」に、「華佗」(かだ)が麻酔を行ったと記されている。 |
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華岡青洲 (はなおか・せいしゅう) |
中国の華佗について興味を示し、「日本の華佗」を目指した。文化元年(1804年)、正式な記録として残る世界初の全身麻酔を行った。 妻が実験台として麻酔を服用。失明したと言い伝えられている。 |
ウィリアム・モートン | 現代麻酔の祖といわれている。歯科医。米国マサチューセッツにて、エーテルによる全身麻酔の公開実験に成功した。 |
日本における麻酔科の誕生 | 1950年代、外科医たちの手によって独立した科として誕生した。 |